場所別掃除

フローリングに掃除機はいらない?正しい掃除術と代用品を徹底解説!

フローリングの掃除に関して、掃除機はいらないという意見を耳にすることがありますが、本当にそうなのでしょうか。

フローリングに掃除機は必要かダメか、クイックルワイパーがあれば掃除機はいらないのか、多くの方が疑問に思っています。

また、毎日クイックルワイパーを使うのは汚い、だめといった声や、掃除機なしでのダニ対策、掃除機の代わりになるものについても気になるところ。

フローリングの掃除でNGなのは何か、ウェットシートで拭くのはよくないのか、そしてフローリングは水拭きしない方がいいのはなぜか、といった掃除方法の基本から、木の床にウタマロは使えるのか、フローリングに使ってはいけない洗剤は何か、床掃除にクエン酸と重曹どっちがいいのかという具体的な洗剤選びまで、悩みは尽きません。

結局のところ、フローリングは何で拭くのが最適で、掃除機とクイックルワイパー、モップはどっちを選ぶべきなのでしょうか。

この記事では、おすすめの掃除機選びのポイントも含め、フローリング掃除に関するあらゆる疑問に答え、あなたのライフスタイルに合った最適な掃除方法を見つけるお手伝いをします。

この記事を読むことで、以下の点について理解が深まります。

この記事でわかること

  • フローリングに掃除機が必要かどうかを判断するための基準
  • クイックルワイパーなど掃除機の代用品の正しい使い方と注意点
  • フローリングを傷めずに綺麗を保つための掃除のNG行動
  • 床材や汚れに応じた適切な洗剤の選び方と使用方法

フローリングに掃除機はいらない?代用品との比較

  • フローリングに掃除機は必要?ダメ?
  • クイックルワイパーがあれば掃除機はいらないか
  • 掃除機なしのダニ対策と代わりになるもの
  • 掃除機、クイックルワイパー、モップではどれがいいか比較
  • おすすめのフローリング掃除機
  • 毎日クイックルワイパーは汚い?だめ?

フローリングに掃除機は必要?ダメ?

フローリングの掃除に掃除機が必要かどうかは、住環境やライフスタイルによって異なります。

一概に「必要」「不要」と断言できるものではなく、それぞれのメリットとデメリットを理解した上で判断することが大切。

掃除機の最大のメリットは、その高い吸引力にあります。

フローリングの溝や部屋の隅、カーペットの奥に入り込んだ細かいホコリやゴミ、髪の毛、ペットの毛などを効率的に除去。

特に、アレルギーの原因となるハウスダストやダニが気になる家庭、ペットを飼っている場合、広い部屋を短時間で掃除したい場合には、掃除機のパワーが大きな助けとなります。

一方で、掃除機にはデメリットも存在します。運転音が大きく、早朝や深夜の使用にはためらいを感じることが。

また、本体の置き場所を確保する必要があり、収納スペースが限られる部屋では邪魔になることも考えられます。

さらに、掃除機の排気によって床のホコリが舞い上がってしまう可能性も指摘。

力を入れてヘッドを押し付けると、フローリングを傷つけてしまうリスクもゼロではありません。

掃除機があった方が良いのは、ラグやカーペットを敷いている部屋、ペットがいる家庭、アレルギー体質の方がいる場合、そして掃除に時間をかけられない忙しい人です。

反対に、掃除機がなくても問題ないと考えられるのは、一人暮らしのワンルームや物が少なく掃除範囲が狭い部屋、騒音を気にして日中に掃除ができない人、そして掃除道具をシンプルにしたいミニマリストの方などです。

クイックルワイパーがあれば掃除機はいらないか

「クイックルワイパーがあれば掃除機はいらない」という意見は、特にミニマリストや一人暮らしの方を中心に支持されています。

実際に、フローリングのみの住環境であれば、クイックルワイパーだけで日常の掃除を十分にこなせる場合が。

クイックルワイパーの長所は、その手軽さと静音性です。軽くてコンパクトなため、気になった時にサッと取り出して使え、収納場所にも困りません。

掃除機のような運転音が出ないため、時間帯を気にせず掃除できるのは大きなメリット。

また、ドライシートでホコリや髪の毛を吸着し、ウェットシートを使えば皮脂汚れや食べこぼしの拭き掃除も同時に行えます。

しかし、クイックルワイパーにも限界があります。まず、米粒やパンくず、砂利といった大きなゴミや固形のゴミは取り除くことができません。

シートに付着できるホコリの量には限りがあり、汚れがひどい場合は何枚もシートを交換する必要が出てきます。

そして最大の弱点は、カーペットやラグの掃除には全く向いていないことです。繊維の奥に入り込んだゴミは取り除けません。

したがって、クイックルワイパーは日常的な軽い掃除や、掃除機を補完するサブツールとしては非常に優秀ですが、全ての掃除を一枚で完結できる万能アイテムではない、と理解しておくことが求められます。

床がフローリングのみで、大きなゴミがあまり出ない生活スタイルの場合は「掃除機はいらない」という選択も可能ですが、カーペットがあったり、より徹底的な掃除を求めるのであれば、掃除機との併用が最も効率的で清潔な環境を保つ方法と言えます。

掃除機なしのダニ対策と代わりになるもの

掃除機がない生活で気になるのが、アレルギーの原因ともなるダニの対策。

掃除機はダニの死骸やフンを強力に吸引するのに役立ちますが、掃除機がなくてもダニの繁殖を抑える方法はあります。

ダニは高温多湿の環境を好み、人の皮脂やフケ、ホコリなどをエサにします。

そのため、ダニ対策の基本は「エサをなくすこと」と「繁殖しにくい環境を作ること」です。

掃除機なしのダニ対策

  1. こまめな掃除: 粘着カーペットクリーナー(コロコロ)をラグやカーペット、布製ソファ、ベッドなどにこまめにかけることで、ダニのエサとなる髪の毛やホコリを取り除きます。フローリングは、フロアワイパーのドライシートで拭き掃除を徹底します。
  2. 洗濯と天日干し: ラグやカーテン、寝具など、洗える布製品は定期的に洗濯し、天日干しでよく乾燥させることが効果的です。ダニは熱と乾燥に弱いため、布団乾燥機の使用も非常に有効です。
  3. 換気: 部屋の風通しを良くし、湿度を低く保つことも重要です。湿気がこもりやすいクローゼットや押し入れも、定期的に扉を開けて空気を入れ替えましょう。

掃除機の代わりになるもの

日常の床掃除において、掃除機の代わりとなるアイテムはいくつかあります。

  • フローリングワイパー: ホコリや髪の毛の除去に最適です。ドライシートで全体のホコリを取った後、ウェットシートで仕上げ拭きをします。
  • ほうき・ちりとり: 昔ながらの道具ですが、電気を使わず、大きなゴミから細かいホコリまで集めることができます。特に棕櫚箒(しゅろほうき)は、フローリングを傷つけにくいとされています。
  • 粘着カーペットクリーナー: カーペットやラグの表面のゴミを手軽に取るのに便利です。ピンポイントの掃除にも向いています。
  • ハンディモップ: 家具の上や棚、家電周りなど、床以外のホコリ取りに活躍します。

これらの道具を組み合わせることで、掃除機がなくても部屋の清潔を十分に保つことが可能です。

掃除機、クイックルワイパー、モップではどれがいいか比較

掃除機、クイックルワイパー(フローリングワイパー)、モップは、それぞれに得意なことと不得意なことがあります。

どれか一つが絶対的に優れているわけではなく、掃除する場所や目的、ライフスタイルに合わせて選ぶ、あるいは使い分けるのが賢明。

以下の表で、それぞれの特徴を比較してみましょう。

項目 掃除機 クイックルワイパー モップ
得意なゴミ 細かいホコリ、髪の毛、大きなゴミ、カーペットの奥のゴミ 細かいホコリ、髪の毛 ホコリ、皮脂汚れ、液体汚れ
対応できる床 フローリング、カーペット、畳など万能 フローリング、ビニール床 フローリング、ビニール床
静音性 △ (音が大きい) ◎ (ほぼ無音) ◎ (ほぼ無音)
手軽さ △ (準備や片付けに手間) ◎ (すぐに使える) ○ (バケツの準備などが必要)
拭き掃除 × (水拭き機能付きモデルは別) ○ (ウェットシート) ◎ (水拭き・乾拭き)
コスト 本体購入費、電気代、紙パック代 シート代 (ランニングコスト) 本体購入費
手入れ △ (ゴミ捨て、フィルター掃除) ◎ (シートを捨てるだけ) ○ (モップ部分の洗浄・乾燥)

選び方のポイント

  • 徹底的に掃除したい、カーペットがあるなら「掃除機」: 吸引力が高く、あらゆる床材に対応できるため、家全体のメインの掃除道具として最適です。
  • 手軽さを最優先し、フローリングが中心なら「クイックルワイパー」: 日々の簡単なホコリ取りや、音を立てたくない時間帯の掃除に向いています。掃除が苦手な人でも習慣化しやすい手軽さが魅力です。
  • 水拭きで床をさっぱりさせたいなら「モップ」: 食べこぼしや皮脂による床のベタつきが気になる場合、しっかり水拭きできるモップが活躍します。最近はスプレー一体型など便利な製品も増えています。

最も効率的なのは、これらの道具を組み合わせて使うことです。

例えば、普段はクイックルワイパーでこまめにホコリを取り、週末に掃除機で徹底的に掃除し、月に一度モップで水拭きするといった使い分けが、清潔な環境を保つための理想的な方法と考えられます。

おすすめのフローリング掃除機

フローリングの掃除に適した掃除機を選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。

ただ吸引力が強いだけでなく、フローリングを傷つけにくく、使いやすいモデルを選ぶことが大切です。

フローリング掃除機の選び方

  1. ヘッドの種類で選ぶ:

    • 自走式パワーブラシ: ヘッドに内蔵されたモーターでブラシが回転し、軽い力で前に進むタイプです。吸引力も高く、フローリング対応のモデルを選べば、床への負担を抑えつつ、溝のゴミまでしっかり掻き出してくれます。

    • エアタービン式ブラシ: 掃除機が空気を吸い込む力を利用してブラシを回転させます。モーター式に比べて軽く、床を傷つけにくいのが特徴です。ただし、吸引力はやや劣る傾向にあります。

    • 床用のノズル: ブラシが付いていないシンプルなヘッドです。髪の毛などが絡まりにくく手入れは楽ですが、ゴミを掻き出す力はありません。

  2. コードレスタイプを選ぶ:
    コードレスのスティック型掃除機は、取り回しが良く、コードが床を擦って傷つける心配がありません。コンセントの位置を気にする必要がなく、部屋から部屋への移動もスムーズです。一人暮らしの部屋から広いリビングまで、現代の住環境に適しています。購入の際は、一回の充電で掃除を終えられるか、連続使用時間を確認しましょう。

  3. 軽さで選ぶ:
    本体が軽いモデルは、操作がしやすく、掃除の負担を軽減します。特に階段の掃除などでは軽さが大きなメリットになります。ただし、軽量モデルは吸引力やバッテリー容量が控えめな場合もあるため、バランスを考慮して選ぶ必要があります。

  4. 水拭き機能付き掃除機:
    最近では、吸引と同時に水拭きができる掃除機も登場しています。ホコリを吸い取りながら床のベタつきや汚れを拭き取れるため、掃除時間を大幅に短縮できます。小さなお子様やペットがいるご家庭で、床の汚れが気になる場合に特におすすめです。

これらのポイントを踏まえ、ご自身の家の広さ、掃除の頻度、予算に合わせて最適な一台を選ぶことが、快適な掃除ライフにつながります。

毎日クイックルワイパーは汚い?だめ?

「毎日クイックルワイパーを使うのはかえって汚い」「フローリングにはだめ」という意見を聞くことがありますが、これは使い方に誤解がある場合に当てはまることが多いです。

正しく使えば、毎日使用しても全く問題なく、むしろ清潔な環境を保つのに非常に効果的です。

「汚い」「だめ」と言われる理由

  1. 汚れを塗り広げている: ウェットシートをいきなり使うと、床の上のホコリや髪の毛を水分で固めてしまい、床全体に汚れを塗り広げることになります。これが「汚い」と感じる主な原因です。

  2. シートを交換しない: 同じシートを長時間使い続けると、シートの吸着能力を超えてしまい、集めたゴミを他の場所に落としてしまうことがあります。汚れたシートで拭き続ける行為は衛生的ではありません。

  3. ウェットシートの成分: 一部のウェットシートに含まれる成分が、フローリングのワックスと反応して床が白っぽくなったり、ベタつきの原因になったりすることがあります。

正しい使い方

  • 必ずドライシートから: 掃除の基本は、まずドライシートでホコリ、髪の毛、ハウスダストなどの乾いたゴミを完全に取り除くことです。
  • ウェットシートは仕上げに: ドライシートで掃除した後、皮脂汚れや食べこぼしなど、拭き取りたい汚れがある場合にのみウェットシートを仕上げとして使います。
  • シートはこまめに交換: シートの表面が黒くなったり、ゴミの付着が悪くなったら、ためらわずに交換しましょう。シートは両面使えるので、片面が汚れたら裏返して使うと経済的です。メーカーの推奨使用面積(例:1枚で約10畳など)も参考にすると良いでしょう。

結論として、毎日クイックルワイパーを使うこと自体は全く問題ありません。

「ドライ→ウェット」の順番を守り、シートを適切に交換するという正しい使い方を徹底すれば、手軽で衛生的な掃除方法と言えます。

フローリングに掃除機がいらない人のための掃除術

  • フローリングの掃除でNGなこと、何で拭くのがベスト?
  • フローリングをウェットシートで拭くのはよくない?
  • フローリングは水拭きしない方がいいのはなぜ?
  • 木の床にウタマロは使える?使えない洗剤は?
  • 床掃除にはクエン酸と重曹どっちがいい?
  • フローリングに掃除機はいらない生活の結論

フローリングの掃除でNGなこと、何で拭くのがベスト?

フローリングの美しさと寿命を長く保つためには、避けるべきNGな掃除方法があります。

良かれと思ってやっていることが、実は床を傷める原因になっているかもしれません。

フローリング掃除のNG行動

  1. いきなり水拭き・ウェットシートで拭く: 床の上のホコリや砂を水分でこすりつけることになり、フローリングを傷つける原因になります。また、汚れを塗り広げてしまい、かえって床が汚れてしまいます。

  2. 掃除機を強く押し付けてかける: 吸引力を高めようとヘッドを床に強く押し付けると、摩擦でフローリングの表面を傷つけたり、ワックスを剥がしたりする可能性があります。掃除機は軽く滑らせるように動かすのが基本です。

  3. 固くて大きなゴミを掃除機で吸う: プラスチック片や砂利などを無理に吸い込むと、掃除機の内部を傷つけるだけでなく、ヘッド部分でゴミを引きずってしまい、フローリングに深い傷をつけることがあります。目立つ大きなゴミは、あらかじめ手で拾うか、ほうきで集めましょう。

  4. 化学ぞうきんを長時間放置する: ホコリ吸着剤が含まれた化学ぞうきんや、一部の使い捨てモップを同じ場所に長時間置いたままにすると、薬剤がフローリングを変色させてしまうことがあります。使用後はすぐに片付けましょう。

フローリングは何で拭くのがベスト?

フローリングの拭き掃除は、基本的に「乾拭き」が推奨されます。マイクロファイバークロスなどの柔らかい布で、ホコリやゴミを取り除くだけで十分です。

汚れが気になって水拭きしたい場合は、以下の点に注意してください。

  • 固く絞った雑巾を使う: 水が滴るような雑巾はNGです。水分がフローリングの隙間に入り込み、反りやシミの原因になります。必ず固く、固く絞ってから使用します。
  • フローリング用のウェットシートを使う: 市販のフローリング用ウェットシートは、水分量が適切に調整されているため、手軽で安心です。
  • 水拭きの後は乾拭き: 水拭きをした後は、乾いた布で水分を完全に拭き取ると、より床へのダメージを防げます。

軽い汚れであれば、ドライシートや乾拭きで十分対応可能です。汚れの種類に応じて適切な方法を選ぶことが、フローリングを長持ちさせる鍵となります。

フローリングをウェットシートで拭くのはよくない?

フローリング用のウェットシートは手軽で便利な反面、「使わない方がいい」という声も聞かれます。

これは、ウェットシートの特性を理解せずに誤った使い方をしてしまうと、かえって床の状態を悪化させる可能性があるため。

ウェットシートのメリット

  • 手軽さ: 雑巾やバケツを用意する必要がなく、思い立った時にすぐに拭き掃除ができます。
  • 皮脂汚れに強い: 洗浄成分が含まれているものが多く、素足で歩いた後の皮脂汚れや、食べこぼしによるベタつきをさっぱりと拭き取ることができます。
  • 除菌・消臭効果: 除菌剤や香料が配合されている製品もあり、衛生面やニオイが気になる場合に効果的です。

ウェットシートのデメリットと注意点

  1. ホコリを固めてしまう: ウェットシートの最大の注意点は、乾いたホコリや髪の毛がある状態で使用すると、それらを水分で固めて床に張り付かせてしまうことです。必ず、ドライシートや掃除機でホコリを完全に取り除いてから使用するのが鉄則です。
  2. ワックスとの相性: フローリングに塗られているワックスの種類によっては、ウェットシートの洗浄成分がワックスを剥がしてしまったり、床が白っぽく変質したりすることがあります。特に樹脂系のワックスはアルカリ性に弱い傾向があります。使用する際は、まず目立たない場所で試してみることをお勧めします。
  3. 拭きムラやベタつき: 洗浄成分が床に残り、乾いた後に拭きムラやベタつきとして感じられることがあります。成分が残るのが気になる場合は、ウェットシートで拭いた後、水で固く絞った雑巾で拭き、最後に乾拭きで仕上げると良いでしょう。

結論として、フローリング用ウェットシートは「絶対によくない」わけではありません。

掃除の順番(ドライ→ウェット)を守り、自宅のフローリングとの相性を確認した上で、仕上げの拭き掃除として正しく使えば、非常に便利な掃除アイテムです。

フローリングは水拭きしない方がいいのはなぜ?

フローリングの掃除方法として、水拭きは避けるべき、あるいは慎重に行うべき、としばしば言われます。

その主な理由は、フローリングの素材である「木」が水分に非常に弱い性質を持っているから。

水拭きがフローリングに与えるダメージ

  1. 反りや膨張、隙間の発生: 木材は水分を吸収すると膨張し、乾燥すると収縮します。水拭きによってフローリング材が過剰に水分を含むと、板が反り返ったり、膨らんだりする原因になります。これを繰り返すうちに、板と板の間に隙間ができてしまうこともあります。

  2. シミや変色: フローリングの表面に傷があると、そこから水分が内部に浸透し、黒っぽいシミや変色の原因となります。一度できてしまったシミを元に戻すのは非常に困難です。

  3. ワックスの劣化・剥がれ: フローリングの表面を保護しているワックスは、水分によって劣化が早まったり、剥がれてしまったりすることがあります。ワックスが剥がれると、フローリングの光沢が失われるだけでなく、傷や汚れが直接木材に付きやすくなります。

  4. カビの発生: フローリングの継ぎ目や傷から入り込んだ水分が完全に乾燥しないままだと、湿気がこもり、カビが発生する原因にもなります。

特に、一枚板から作られている「無垢フローリング」は、合板フローリングに比べて水分の影響を非常に受けやすいため、水拭きは原則としてNGとされています。

どうしても水拭きが必要な場合は、前述の通り「雑巾を限界まで固く絞る」「水拭き後はすぐに乾拭きをして水分を完全に取り除く」という2点を徹底することが、フローリングへのダメージを最小限に抑えるために不可欠です。日常の掃除は、あくまで乾拭きやドライタイプのワイパーが基本と心得ましょう。

木の床にウタマロは使える?使えない洗剤は?

ガンコな汚れに強いと評判のウタマロクリーナーは、中性の多目的住宅用クリーナーです。

木の床、つまりフローリングへの使用については、「条件付きで可能」というのが答えになります。

ウタマロクリーナーが使える理由と注意点

ウタマロクリーナーの主成分は界面活性剤で、液性が「中性」です。フローリング掃除の基本は中性洗剤を使用することなので、その点では適しています。

酸性やアルカリ性の強い洗剤と比べて、フローリングのワックスや素材自体を傷めるリスクが低いと考えられます。

しかし、使用には以下の注意が必要です。

  1. 必ず目立たない場所で試す: フローリングの材質や、塗布されているワックス・コーティングの種類は様々です。ウタマロクリーナーの成分と反応して、変色やシミ、ワックスの剥がれを引き起こす可能性がゼロではありません。使用する前には、必ず家具の裏など目立たない場所で試してみて、異常がないかを確認してください。

  2. 原液で使わない・直接スプレーしない: 汚れに直接スプレーするのではなく、水で濡らして固く絞った雑巾に少量スプレーして拭くのがおすすめです。洗剤成分が床に残りすぎないようにするためです。

  3. 洗剤成分をしっかり拭き取る: ウタマロクリーナーで拭いた後は、必ず水で固く絞った雑巾で洗剤成分をしっかりと拭き取ります。その後、乾いた布で仕上げ拭きをして、水分と洗剤成分が床に残らないようにすることが重要です。

  4. 水拭き不可の床には使わない: 無垢材のフローリングなど、メーカーが水拭き自体を禁止している床には使用できません。

フローリングに使ってはいけない洗剤

一般的に、以下の洗剤はフローリングを傷める可能性が高いため、使用を避けるべきです。

  • アルカリ性の洗剤: 油汚れに強いカビ取り剤や換気扇用クリーナーなど。ワックスを溶かしたり、木材を変色させたりします。
  • 酸性の洗剤: トイレ用洗剤など。金属部分を錆びさせたり、素材を傷めたりする可能性があります。
  • クレンザーなどの研磨剤入り洗剤: フローリングの表面に細かい傷をつけてしまいます。
  • 家具用ワックス: 床用ではないワックスを使うと、滑りやすくなり非常に危険です。

フローリング掃除には、専用の洗剤を使うか、中性洗剤を薄めて慎重に使うのが最も安全な方法です。

床掃除にはクエン酸と重曹どっちがいい?

ナチュラルクリーニングの代表格であるクエン酸と重曹は、環境に優しく様々な場所で活躍しますが、フローリングへの使用には細心の注意が必要です。

結論から言うと、どちらも直接的な使用は積極的には推奨されません。

重曹(弱アルカリ性)

重曹は研磨作用と、酸性の汚れ(油汚れ、皮脂汚れなど)を中和して落とす効果があります。

  • フローリングへの影響: 重曹の粒子は非常に細かいですが、研磨剤であることに変わりはありません。粉末のままや濃いペースト状でこすると、フローリングのワックスを剥がしたり、表面に細かい傷をつけたりする恐れがあります。また、弱アルカリ性であるため、ワックスを傷めたり、無垢材を黒っぽく変色させたりする可能性もあります。
  • もし使うなら: ごく軽い皮脂汚れなどには、ごく少量の重曹を溶かした水で固く絞った雑巾で拭く方法もありますが、リスクを伴うため、基本的には避けた方が無難です。

クエン酸(酸性)

クエン酸はアルカリ性の汚れ(水アカ、アンモニア臭など)を落とすのが得意です。

  • フローリングへの影響: フローリングの主な汚れであるホコリや皮脂は酸性の汚れが多いため、クエン酸はあまり効果を発揮しません。むしろ、酸性の性質がフローリングのワックスを傷めたり、金属部品(床暖房の接続部など)を錆びさせたりするリスクがあります。
  • もし使うなら: ペットのおしっこなど、アンモニア臭が気になる場合に、薄めたクエン酸水をスプレーしてすぐに拭き取る、といった限定的な使い方に留めるべきです。

結論:フローリングにはどっちも不向き

重曹もクエン酸も、その特性からフローリング掃除のメインとして使うにはリスクが高いと言えます。

汚れの種類によっては効果を発揮する場面もありますが、変色やワックス剥がれのリスクを常に念頭に置く必要があります。

フローリングの日常的な掃除には、やはり専用のクリーナーや、水で固く絞った雑巾、中性洗剤を使用するのが最も安全で確実な方法です。

ナチュラルクリーニングを取り入れたい場合は、まず床材の取扱説明書を確認し、目立たない場所で試すことを徹底してください。

フローリングに掃除機がいらない生活の結論

フローリングに掃除機がいらない生活は、特定の条件下で十分に可能です。

この記事で解説したポイントをまとめ、快適な掃除機なし生活を送るための結論を以下に示します。

  • フローリング掃除は掃除機とフロアワイパーの併用が最も効率的
  • 一人暮らしのワンルームなど、狭い空間なら掃除機なしでも十分可能
  • クイックルワイパーは手軽さと静音性が最大のメリット
  • 掃除機をかける前にはドライタイプのワイパーでホコリを除去する
  • ウェットシートはいきなり使わず、乾拭きやドライシートの後に使用する
  • フローリングの水拭きは、水分を残さないよう固く絞った雑巾で行う
  • 過度な水拭きはフローリングの反りやシミ、ワックス劣化の原因になる
  • 掃除機なし生活では、ほうきや粘着クリーナーなどの併用が有効
  • ラグやカーペットがある場合は、掃除機があった方が圧倒的に便利
  • ペットの毛やアレルギーが気になる家庭では掃除機の使用を推奨
  • フローリングの拭き掃除には、基本的に中性洗剤を使用する
  • ウタマロなどの中性洗剤は、必ず目立たない場所で試してから使う
  • 重曹やクエン酸のフローリングへの直接使用はリスクが高く非推奨
  • 正しい使い方をすれば、毎日クイックルワイパーを使っても問題ない
  • 自分のライフスタイルに合った掃除道具の組み合わせを見つけることが大切

-場所別掃除