今回は、【掃除がはかどる音楽】邦楽・洋楽・クラシックについて解説していきます。
毎日繰り返される掃除や片付け、家事の山。「やらなきゃいけないのは分かっているけれど、どうしても体が動かない」と、ソファに沈み込んでしまう瞬間は誰にでもありますよね。
そんな時、あなたの重い腰を上げ、沈んだ気分を一瞬で切り替えてくれる最強のツールこそが「音楽」です。
掃除がはかどる音楽として、歌詞に共感し歌いながら動ける邦楽を選ぶか、リズムに乗って無心になれる洋楽にするか、あるいは優雅な気分で丁寧に磨き上げるクラシックを流すか。
その日の体調や汚れの具合、そして気分によって最適なBGMは変わります。
この記事では、掃除がはかどる音楽の邦楽おすすめから、洋楽、クラシックの活用法までを徹底的に深掘りします。
モチベーションが上がるJPOPの曲や、しんどい時に元気が出る曲、仕事がはかどる音楽としても使えるアップテンポなナンバー、そして作業用BGMとして優秀な90年代の名曲まで。
単なる曲紹介にとどまらず、なぜその音楽が掃除に効くのかという心理的なメカニズムも交えながら、あなたの家事時間を「義務」から「エンターテインメント」に変えるための全知識をお伝えします。
目次
【掃除がはかどる音楽】邦楽のおすすめを紹介!
まずは、私たち日本人の心に最も響き、ダイレクトに感情を揺さぶる「邦楽」のアプローチから解説していきましょう。
歌詞の意味が自然と耳に入ってくる邦楽は、脳への刺激が強く、やる気スイッチを押すための「着火剤」として非常に優秀です。
「面倒くさい」というネガティブな感情を、「この曲が終わるまでは頑張ろう」というポジティブな動機に変えるための、具体的な選曲術を深掘りしていきます。
モチベーションが上がるJPOPの曲はこれ
掃除を始める際、最大の敵となるのが「着手するまでのハードル」です。
物理学の法則と同じで、止まっている物体(あなた)を動かすには、最初に大きなエネルギーが必要になります。
この「初動エネルギー」を補ってくれるのが、イントロから爆発力のあるJPOP。
モチベーションを一気に高めるためには、
- BPM(テンポ)が速い
- 歌詞が前向きで力強い
- サビに向かって高揚感がある
という3つの要素が揃った曲を選びましょう。
特に、近年のヒットチャートを席巻しているアーティストたちは、短時間で聴き手の心を掴む構成に長けています。
例えば、YOASOBIの「アイドル」や「群青」などは、複雑かつ疾走感のあるビートが脳を刺激し、ドーパミンの分泌を促すような感覚があります。
また、Adoの「唱」のような畳み掛けるリズムは、掃除機をかける動作や、雑巾で床を力強く拭く動作と驚くほどリンクします。
星野源の「恋」や「SUN」も鉄板です。これらは単に明るいだけでなく、体が自然と動き出す「ダンスミュージック」の要素をJPOPに落とし込んでいるため、無理に気合を入れなくても、リズムに身を任せるだけで体が動き始めます。
まずは「1曲だけ聴きながらクイックルワイパーをかける」ところから始めてみてください。
しんどい時に元気が出る曲でリセット
「仕事で疲れ切って帰ってきたけれど、部屋が散らかっていて絶望する…」そんな、心身ともにエネルギーが枯渇している「しんどい時」には、無理にテンションを上げる曲を聴くと、逆に疲れを感じてしまうことがあります。
こういう場面で必要なのは、ハイテンションな曲ではなく、「肯定」と「共感」を与えてくれる応援ソングです。
「頑張れ!」と強く背中を叩くのではなく、「今のままで十分頑張っているよ」と横に座ってくれるような曲調を選びましょう。
例えば、Mrs. GREEN APPLEの「ケセラセラ」や「ダンスホール」は、明るい曲調の中にも、日常の苦悩や葛藤を包み込む優しさがあります。
「なるようになるさ」というメッセージは、完璧に掃除しなきゃというプレッシャーを解き放ち、「とりあえず目につくゴミだけ捨てようかな」という、程よいリラックス状態へ導いてくれます。
仕事がはかどる音楽は邦楽で効率アップ
在宅ワークの合間の掃除や、あるいは掃除そのものを「業務」として淡々と、かつ効率的にこなしたい場合。
ここでは感情を揺さぶりすぎない「適度な距離感」のある邦楽がベストパートナーとなります。
感情移入しすぎて涙が出るようなバラードや、熱すぎる応援歌は、作業の手を止めてしまうリスクが。
目指すべきは「お洒落なカフェで流れているような邦楽」。いわゆる「シティポップ」や、グルーヴ(ノリ)を重視した楽曲がこれに該当します。
Suchmosの「STAY TUNE」や、Vaundyの「東京フラッシュ」、SIRUPの楽曲などは、洗練されたビートが一定のテンポで刻まれ続けます。
この「一定のリズム」が非常に重要で、脳がリズムに同期(シンクロ)し始めると、思考を使わずに体が勝手に動く「フロー状態」に入りやすくなります。
掃除を「労働」ではなく「リズム運動」に変えてしまうことで、疲れを感じずに長時間動き続けることが可能になるでしょう。
仕事がはかどる音楽はアップテンポが鍵
「来客まであと30分しかない!」「出かける前にここだけは終わらせたい!」という時間制限がある場合、選ぶべきは間違いなくアップテンポな曲です。
具体的には、BPM(Beats Per Minute)が120〜140程度の曲が、人間の活動効率を最大化すると言われています。
BPM120〜140というのは、早歩きや軽いジョギングのリズムに相当します。
このテンポの曲を聴くと、無意識のうちにそのリズムに合わせて手を動かそうとする身体反応が起こります。
結果として、拭き掃除のスピードが上がったり、テキパキと物を移動させたりといった動作が加速するのです。
Official髭男dismの「宿命」や「ミックスナッツ」などは、この「はかどるBPM」の黄金比率を含んでおり、聴いているだけで作業スピードが2割増しになるような感覚を味わえるはずです。
作業用BGMに邦楽90年代の名曲を流す
30代、40代、50代の方にとって、青春時代を過ごした90年代のJ-POPは、単なる音楽以上の力を持っています。
これは「掃除」という孤独で退屈な時間を、一瞬で「カラオケ大会」に変える魔法の杖。
90年代のヒット曲(TKサウンド、ビーイング系など)は、メロディラインが明確でキャッチー、そしてサビでの爆発力が凄まじいのが特徴です。
B'zの「ultra soul」が流れたら、サビの最後で「ハイ!」と叫ばずにはいられないでしょう。このエネルギーこそが、頑固な汚れと戦うパワーになります。
TRFの「EZ DO DANCE」でエクササイズ気分で窓を拭く、ZARDの「負けないで」で自分を励ましながらキッチンの油汚れを落とす、広瀬香美の曲で冬の大掃除を乗り切る…。
当時の曲を聴くと、若かりし頃の体力や情熱がフラッシュバックし、不思議と今の疲れを忘れて動けてしまうもの。
「歌う」ことは呼吸を深くし、有酸素運動の効果も高めるため、掃除ダイエットとしても非常におすすめです。
心が落ち着くJPOPで集中力を高める
ここまでは「動く」「上げる」ことにフォーカスしてきましたが、掃除には「整える」「静まる」という側面もあります。
休日の朝、日差しの中でゆっくりと埃を払い、丁寧にアイロンをかけるようなシーンでは、心を鎮めるJPOPが適しています。
アコースティックギターの音色や、ピアノの旋律が美しい曲を選んでみましょう。
スピッツの透明感ある歌声や、藤井風の精神性を感じさせる楽曲は、部屋の空気を浄化するような力を持っています。
「掃除=禊(みそぎ)」と捉え、床を磨くことで自分の心も磨いていく。
そんなマインドフルネス(瞑想)に近い状態で掃除をする時は、決して急かさない、優しく包み込むような音楽をBGMにしてください。
掃除が終わった後、部屋の綺麗さとともに、心の中までスッキリと整理された感覚を味わえるはずです。
【掃除がはかどる音楽】邦楽以外の洋楽・クラシックおすすめ!
邦楽はどうしても「言葉」が入ってくるため、つい歌詞の内容について考えてしまったり、思い出に浸りすぎて手が止まってしまったりすることがあります。
「思考を停止して、とにかく作業に没頭したい」という時には、邦楽以外のジャンル、特に洋楽やクラシックが強力な味方になります。
掃除のテンションが上がる曲を選ぼう
洋楽ポップス、特にビルボードチャートにランクインするような世界的ヒット曲は、理屈抜きで人間の本能的な「楽しさ」を刺激するように作られています。
英語の歌詞の意味がわからなくても全く問題ありません。
むしろ、言葉が「音」として認識されるため、脳のリソースを言語処理に使わず、作業そのものに集中できるメリットがあります。
Pharrell Williamsの「Happy」、Taylor Swiftの「Shake It Off」、Bruno Marsの「Uptown Funk」。
これらの曲に共通するのは、強烈なポジティブさと、思わずステップを踏みたくなるリズム。
掃除機をかける音が、まるで楽器の一部であるかのように感じられるほど、音楽と作業が一体化します。
「掃除は面倒なこと」という固定観念を、「音楽を楽しむついでに部屋も綺麗になる時間」へと書き換えてくれるのが、明るい洋楽ポップスの力です。
家事がはかどる音楽は洋楽でおしゃれに
散らかった部屋を見ていると、気分まで雑然としてきますよね。
そんな時、部屋のビジュアルを変える前に、まずは「音」で空間の雰囲気を変えてしまうのが上級者のテクニック。
カフェやアパレルショップ、ホテルのラウンジで流れているような、BGM性の高い洋楽(R&B、ネオソウル、Lo-Fi Hip Hopなど)を流してみてください。
一瞬で自宅が「丁寧な暮らしをしている人の家」のような雰囲気に変わります。
Maroon 5やEd Sheeran、Norah Jonesなどは、主張しすぎず、かつ洗練された空気感を作ってくれるでしょう。
「こんなおしゃれな音楽が流れている部屋なら、ここも綺麗にしておかないと」という心理が働き、自然と片付けが進みます。
特に、来客前の急な片付けや、週末のブランチ前の掃除には、この「雰囲気作り」作戦が非常に有効です。
片付けがはかどる音楽も洋楽がおすすめ
掃除の中でも特に頭を使う「片付け(断捨離・整理整頓)」。「これを捨てるか残すか」「どこに収納するか」という判断の連続は、脳を激しく消耗させます。
ここで判断スピードを上げ、決断疲れを防ぐのにおすすめなのが、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)やハウスミュージック。
AviciiやZedd、The Chainsmokersなどの楽曲は、明確なビートと高揚感のあるビルドアップ(盛り上がり)が特徴です。
この強いビートは心拍数を上げ、交感神経を優位にします。
交感神経が優位になると、人間は「戦うモード」になり、決断力が向上します。
「迷ったら捨てる!」といった直感的な判断がしやすくなり、ダラダラと悩んでしまう時間を短縮できるのです。
大量の服や書類を整理する際は、あえて少しボリュームを上げて、クラブにいるような感覚でビートに乗って仕分け作業をすることをおすすめします。
家事がはかどる音楽にクラシックも最適
「クラシックなんて眠くなるんじゃない?」と思われるかもしれませんが、実は掃除のプロや集中力を要する作業をする人の間で、クラシックは非常に人気があります。
クラシックには大きく分けて「戦闘モード」と「集中モード」の2つの活用法があるのです。
クラシック活用マトリクス
| 目的 | おすすめの曲調・楽曲例 | 効果 |
|---|---|---|
| スピード重視 大掃除・力仕事 |
「天国と地獄(オッフェンバック)」 「剣の舞(ハチャトゥリアン)」 「ウィリアム・テル序曲(ロッシーニ)」 |
運動会のような焦燥感と疾走感で、休む暇を与えず一気に作業を終わらせる。 |
| 丁寧さ重視 窓拭き・皿洗い |
「アイネ・クライネ・ナハトムジーク(モーツァルト)」 「G線上のアリア(バッハ)」 「四季より『春』(ヴィヴァルディ)」 |
「1/fゆらぎ」効果でリラックスしながら集中力を持続。丁寧に磨き上げる作業に最適。 |
特に年末の大掃除など、絶対に今日中に終わらせなければならない時は、運動会でよく使われるようなハイテンポなクラシック(ギャロップや行進曲)を流すと、笑ってしまうくらい手が動きます。
歌詞がないため脳への負担が少なく、数時間聴き続けても「聴き疲れ」しにくいのも、長時間の家事において大きなメリットとなりますよ。
作業用音楽のおすすめと作業用BGM人気曲
最後に、これらの音楽をどうやって見つけるかについてお話しします。
現代において、自分でCDを入れ替える手間は必要ありません。
Spotify、Apple Music、Amazon Music、YouTube Musicなどの音楽配信サービス(サブスクリプション)を活用しましょう。
これらのアプリの検索窓に、今のあなたの目的に合わせたキーワードを入れてみてください。
「掃除 テンション」「家事 はかどる」「Work BGM」「Upbeat Pop」「90年代 J-POP」…。
すると、世界中のユーザーやプロのキュレーターが作成した「掃除のためのプレイリスト」が無限に出てきます。
重要なのは、「掃除をする時はこのプレイリストを流す」と決めてしまうこと。これは心理学でいう「アンカリング(条件付け)」の効果です。
「パブロフの犬」のように、その音楽が流れた瞬間に脳が「あ、今は掃除の時間だ」と認識し、自動的にやる気モードに切り替わるようになります。
自分だけの最強の「掃除セットリスト」を見つけて、億劫な家事の時間を、音楽を楽しむ最高の自分時間に変えていきましょう。
掃除がはかどる音楽!邦楽・洋楽・クラシックまとめ
今回は、【掃除がはかどる音楽】邦楽・洋楽・クラシックについて解説しました。
たかがBGM、されどBGM。音楽ひとつで、憂鬱だった掃除の時間が、自分をリセットするための大切な時間へと変わります。
「やる気が出ないな」と思ったら、まずは掃除がはかどる音楽として邦楽のアップテンポな曲を1曲だけ流してみてください。
その1曲が終わる頃には、きっとあなたの体は自然と動き出し、目の前の景色も少しずつ綺麗になっているはずです。
その日の気分に合わせて、洋楽やクラシックも自由に使い分けながら、あなただけの心地よい空間を作り上げていってくださいね。