今回は、掃除用膝当ての作り方について解説していきます。
毎日の床拭き掃除や庭の草むしり、あるいはDIY作業などで、膝をつくたびに感じる痛みや、ズボンの膝部分だけが黒ずんでしまう悩み。
実はこれ、福島県などの一部地域では、小学生が学校の掃除の時間に使う「定番アイテム」として広く知られているのをご存知でしたか？
子供たちの膝を守るために昔から作られてきたこの知恵は、私たち大人の家事や仕事にも大いに役立ちます。
市販のサポーターを買わなくても、家にある丈夫な布や接着芯を使えば、驚くほど本格的で長持ちする膝当てを簡単に手作りできるんです。
目次
掃除用膝当ての作り方を素材別や難易度ごとに解説
掃除用膝当てには、今すぐ使える簡易的なものから、長く愛用できる丈夫なものまで様々な作り方があります。
ここでは、福島県の小学生が使っているような「布＋接着芯」を使った本格的な方法を中心に、100均アイテムやタオルを使った手軽な方法まで、素材別にご紹介します。
100均アイテムで作る安くて便利な膝当て
まずは、手軽に材料を揃えたい方向けの100均活用術です。特にクッション性を重視する場合、100円ショップのアイテムが優秀な素材になります。
おすすめは「ジョイントマット（EVA樹脂）」や「洗車用スポンジ」。これらは最初から厚みがあり、膝をついた時の衝撃を吸収してくれます。
作り方は簡単で、マットを膝のサイズに合わせてカットし、左右に穴を開けて平ゴムを通すだけ。見た目はシンプルですが、実用性は十分です。
タオルを使って縫わずに簡単に作る方法
「針と糸は使いたくない」という方には、フェイスタオルを使った即席膝当てがおすすめ。
使い古したフェイスタオルを縦に折りたたみ、膝の幅に合わせます。両端をヘアゴムで結んで輪にするか、安全ピンで留めて筒状にします。
これなら汚れてもすぐにほどいて洗濯機で洗えるため、雑巾がけのような汚れやすい作業に最適。耐久性は低いですが、衛生面では最強の方法です。
ミシンなしの手縫いで丈夫に仕上げるコツ
ここからは、今回のメインとなる「丈夫で型崩れしない本格的な膝当て」の作り方です。
福島県などで定番とされているスタイルを参考に、接着芯を使った方法を詳しく解説します。
材料の選び方
- 布： デニム、キルティング、フェルトなど、厚手で摩耗に強い素材を選びましょう。履かなくなったジーンズのリメイクが最適。
- 接着芯： 布の裏に貼ることで強度が増し、繰り返し洗濯しても形が崩れにくくなります。手芸店や100均で購入できます。
- 固定具： 平ゴム、またはマジックテープ（面ファスナー）。
接着芯を使った円形膝当ての作り方【3STEP】
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1
まずは画用紙や広告の裏紙で型紙を作ります。直径10cm〜15cm程度の円形、または角を丸くした四角形を描き、切り抜きます。
自分の膝に当ててみてサイズ感を確認しましょう。
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2裁断と接着
布の上に型紙を置き、周囲に1cm程度の「縫い代」をつけて裁断します。次に、接着芯を「布の仕上がりサイズ（縫い代を含まないサイズ）」に合わせて裁断します。
布の裏面に接着芯を乗せ、アイロンでプレスしてしっかりと貼り付けます。これにより、布がピシッと硬くなり、作業しやすくなります。
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3形を整えて縫う
接着芯からはみ出している縫い代部分を内側に折り込み、アイロンでクセづけします。この時、カーブ部分はギャザーを寄せるように細かく折るときれいです。
最後に、ゴム通し口（またはゴムを挟み込む部分）を残して周囲をぐるっと波縫いします。
ゴムを両端に縫い付けて輪にするか、マジックテープを縫い付けて着脱できるようにすれば完成です。
家にあるもので代用できる即席アイデア
「作る時間がない！」という緊急時には、家にあるものを代用しましょう。
例えば、梱包材の「プチプチ」を膝に当て、養生テープでズボンの上から直接貼り付けるだけでも、痛みはかなり軽減されます。
また、厚手の靴下のつま先を切ってサポーターのように履き、その中にミニタオルを挟むだけでも立派な膝当て代わりになりますよ。
膝が痛くないクッション入りの工夫
デニムやキルティング生地だけでも丈夫ですが、さらにクッション性が欲しい場合は、中材を工夫しましょう。
布と布の間に、100均の「ドミット芯（キルト芯）」を2〜3枚重ねて挟むか、薄くスライスしたメラミンスポンジを入れるとフカフカになります。
特にフローリングの拭き掃除では、膝の骨が床に当たって痛くなりやすいので、少し厚すぎるくらいの中材を入れるのが快適に作業するコツです。
掃除用膝当ての作り方と快適に使うための活用術
基本の作り方をマスターしたら、次はより使いやすくするための応用テクニック。
市販のサポーター型を参考にしたり、素材選びを工夫したりすることで、自分だけの最強アイテムに進化させましょう。
保育士や仕事用にも適したおしゃれなデザイン
仕事で使う場合、見た目も重要ですよね。
デニム生地を使う場合、ポケット部分やステッチ（縫い目）のデザインをあえて活かすと、ヴィンテージ風のおしゃれな膝当てになります。
また、お子様とかかわる保育士さんなら、フェルトを使って動物の顔（パンダやクマなど）をアップリケするのがおすすめ。
接着芯が入っていて土台がしっかりしているため、フェルトを縫い付けてもヨレにくく、可愛らしい仕上がりになります。
ゴムの調整で作業中にズレないようにする
膝当ての最大の悩みは「ズレ」です。これを解消するには、ゴムの付け方に工夫が必要。
一番手軽で確実なのは、「マジックテープ（面ファスナー）」を使用する方法。
ゴムだと伸びてしまいますが、マジックテープならその日のズボンの厚みに合わせて締め付け具合を微調整できます。
また、ゴムを使う場合は、膝の裏を通すのではなく、市販のサポーターのように「膝の上」と「膝の下」の2箇所で固定する構造にすると、膝を曲げても食い込まず、ズレにくくなりますよ。
水拭きでも濡れない撥水素材の選び方
お風呂掃除や水拭きメインの場合、布製だと水が染みて重くなります。そんな時は、表面の素材を変えましょう。
デニムなどの土台となる布の上に、「ナイロン生地」や「ラミネート加工された布（撥水生地）」を重ねて縫い付けます。
壊れた傘の生地や、100均のレジャーシートをカットして使うのも賢いリメイク術。これなら水汚れもサッと拭くだけできれいになりますよ。
型紙なしで自分のサイズに合わせる手順
先ほどは円形の型紙を作る方法を紹介しましたが、もっとアバウトに作りたい方向けの「現物合わせ」の手順。
自分の膝に新聞紙を当て、「隠したい範囲」をペンでなぞります。その線よりも一回り大きく（縫い代分）布をカットするだけ。
これなら定規もコンパスも不要です。特に古いジーンズのリメイクなら、元々の膝部分のカーブを利用して切り取れば、立体的な形状をそのまま活かせるので、型紙なしでも驚くほどフィットするものが作れます。
掃除用膝当ての作り方まとめ
今回は、丈夫な布と接着芯を使った本格的な方法を中心に、掃除用膝当ての作り方をご紹介しました。
福島県の小学生の間で定番となっているように、「デニムやキルティングなどの丈夫な布」と「接着芯」を組み合わせるのが、長持ちして型崩れしない秘訣です。
作り方はシンプルで、型紙に合わせて布と接着芯を切り、アイロンで貼って周りを縫うだけ。
ゴムやマジックテープで固定すれば、毎日の掃除が驚くほど楽になります。
まずは履かなくなったジーンズなど、家にある材料から始めてみてください。
自分の膝を守る専用アイテムがあれば、億劫だった床拭きもスムーズに捗るようになりますよ。