ドラッグストアの掃除用品コーナーに立つと、いつも迷ってしまいませんか?
緑色のボトルでおなじみの「ウタマロクリーナー」と、粉末や液体で売られている「セスキ炭酸ソーダ」。
どちらも「家中これ一本!」「万能洗剤」といった魅力的なキャッチコピーが並んでいて、結局どっちを買えばいいのか、あるいは両方必要なのか、判断がつかないという方は本当に多いんです。
手元の汚れを落とすのに最適なのはどっちなのか、あるいはこれから常備するならどっちがコスパが良いのか、悩んでいるのではないでしょうか。
実は私も、掃除にハマり始めた当初は、この二つの違いがよく分からず、なんとなくパッケージの雰囲気だけで選んでいました。
その結果、落ちるはずの汚れが落ちなかったり、逆にフローリングをベタベタにしてしまったりと、数えきれないほどの失敗をしてきたんです。
でも、成分の特性と「得意な汚れ・苦手な汚れ」を正しく理解してからは、掃除の効率が劇的に上がりました。
嘘みたいに汚れがスルッと落ちる快感、あなたにも味わってほしいんです。
この記事では、掃除マニアである私が実体験に基づいて、ウタマロクリーナーとセスキ炭酸ソーダの決定的な違いを徹底的に比較・解説します。
成分や液性の違いといった基本スペックはもちろん、「混ぜるとどうなるのか」「拭いてはいけない場所はどこか」といった、知っておかないと損をする重要ポイントも包み隠さずお話ししますね。
また、オキシクリーンとの使い分けや安全性についても深掘りしていきます。
この記事を読み終える頃には、あなたのライフスタイルや家の汚れ具合に合わせて、「今の私にはこっちが必要!」と自信を持って選べるようになっているはずですよ。
▼頑固な汚れもスッキリ落とす住まいの万能クリーナー
▼油汚れや皮脂汚れに強い定番のナチュラル洗浄剤
目次
ウタマロクリーナーとセスキどっちがいい?基本的な違いを徹底比較!

「ウタマロクリーナーとセスキどっちが良いの?」という疑問に答えるためには、まずこの二つが「全く別の性質を持つ洗剤である」ということを理解する必要があります。
見た目は同じようにスプレーして使う洗剤かもしれませんが、中身は水と油ほど違います。まずはその正体を解き明かしていきましょう。
セスキ炭酸ソーダとウタマロクリーナーの特徴
この二つを比較する上で最も重要なのが、「液性(pH値)」と「汚れを落とす仕組み」の違いです。
ここさえ押さえておけば、使い分けの8割はマスターしたも同然ですよ。
ウタマロクリーナー:中性の万能選手
まず、ウタマロクリーナーは「中性」の洗剤です。
主成分は「アルキルベタイン」というアミノ酸系の界面活性剤。これが汚れを包み込み、素材から引きはがして落とすというメカニズムで働きます。
「中性」であることの最大のメリットは、手肌や素材への優しさ。
酸性やアルカリ性の洗剤は、汚れを化学的に分解する力が強い反面、素材を傷めたり手荒れの原因になったりしやすいのですが、中性のウタマロクリーナーはそのリスクが比較的低め。
そのため、キッチン、お風呂、トイレ、窓ガラス、水拭きできる家具など、家中のあらゆる場所に気兼ねなく使えるのです。
また、ウタマロクリーナー独自の特徴として、泡持ちの良さが挙げられます。
プシュッとスプレーすると濃密な泡が汚れに張り付き、時間をかけて汚れをふやかしてくれます。
さらに、爽やかなグリーンハーブの香りがついているため、掃除後に「キレイになった!」という爽快感が得られるのも人気の理由ですね。
セスキ炭酸ソーダ:アルカリの化学分解職人
一方、セスキ炭酸ソーダは「弱アルカリ性」の無機物。pH値は9.8程度で、重曹(pH8.2程度)よりもアルカリ度が高く、水に溶けやすいのが特徴です。
セスキの洗浄メカニズムは「化学反応(中和)」です。世の中の汚れには、酸性とアルカリ性のものがありますが、油汚れ、皮脂、手垢、血液といった汚れは「酸性」の性質を持っています。
そこにアルカリ性のセスキが触れることで、中和反応が起き、汚れが石鹸のような成分に変化(乳化)して溶け出すのです。
界面活性剤を含まない(製品によりますが、純粋なセスキの場合)ため、泡は立ちません。
水のような感覚で使えますが、油汚れに対する分解力は強力。まさに「対・油汚れ」に特化した職人のような存在と言えるでしょう。
| 比較項目 | ウタマロクリーナー | セスキ炭酸ソーダ |
|---|---|---|
| 液性(pH) | 中性 | 弱アルカリ性(pH9.8前後) |
| 主成分 | 界面活性剤(アルキルベタイン) | セスキ炭酸ソーダ(アルカリ剤) |
| 洗浄の仕組み | 界面活性剤が汚れを浮かす | アルカリが酸性汚れを中和・分解 |
| 得意な汚れ | 複合汚れ(油+ホコリ)、軽い水垢、食べこぼし | 頑固な油汚れ、皮脂、手垢、血液 |
| 苦手な汚れ | カチカチの尿石、黒カビの根っこ | 水垢、石鹸カス、トイレの尿石(アルカリ性汚れ) |
| 二度拭き | 基本的に必要(成分が残るとヌルつく) | 不要またはサッとでOK(成分が単純) |
| コスパ | 本体400円前後(詰め替えあり) | 粉末なら100均でも購入可(非常に安い) |
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ウタマロクリーナーのデメリットは「いらない」?
ミニマリストの方や節約志向の方から、「セスキや重曹があれば、ウタマロクリーナーっていらないんじゃない?」という声をよく聞きます。
確かに、ナチュラルクリーニングを極めれば、専用洗剤は減らせるかもしれません。
しかし、ウタマロクリーナーには「いらない」とは言い切れない、独自のメリットがあるんです。
まず、ウタマロクリーナーのデメリットとして指摘される点を確認しておきましょう。
しかし、私が「ウタマロクリーナーは必要だ」と考える理由は、「複合汚れへの対応力」です。
例えば、お風呂場の汚れを想像してみてください。
そこには、皮脂(酸性)もあれば、石鹸カスや水垢(アルカリ性)もあり、さらにシャンプーの残りやホコリも混ざっています。
セスキなどのアルカリ洗剤は、酸性の皮脂汚れには強いですが、アルカリ性の水垢には全く太刀打ちできません。
逆にクエン酸などの酸性洗剤は、皮脂汚れには無力。ここで輝くのが中性のウタマロクリーナーです。
界面活性剤の力で、酸性だろうがアルカリ性だろうが、汚れの種類を問わず物理的に包み込んで引き剥がしてくれます。
「汚れの種類をいちいち考えるのが面倒くさい!」という時、何も考えずに手に取れる安心感。
これこそが、ウタマロクリーナーが「いらない」とは言えない最大の理由なのです。
「ウタマロクリーナーをやめた」理由と使用の注意
一方で、SNSやブログを見ていると「ウタマロクリーナーを使うのをやめた」という方もいらっしゃいます。
その理由を深掘りしていくと、多くの場合「使い方のミスマッチ」が原因であることが分かってきました。
最も多い「やめた理由」は、やはり「拭き取りの大変さ」です。
「床掃除に使ったら、床がヌルヌルしてしまって、何度も雑巾を洗って拭くのが苦痛だった」
「鏡に使ったら、白い拭き跡が残ってしまって、結局水拭きし直した」
こういった失敗談は、ウタマロクリーナーの濃度が高すぎることが原因です。
ウタマロクリーナーは、頑固な汚れも落とせるように成分が濃厚に作られています。
そのため、ちょっとしたホコリ汚れや床拭きに原液をシュッシュと吹きかけるのは、洗剤の使いすぎなんです。
ウタマロクリーナーで拭いてはいけないものは何?
「中性だから安全」というのは間違いではありませんが、万能なウタマロクリーナーにも「天敵」と言える素材が存在します。
ここを知らずに使ってしまうと、取り返しのつかないダメージを家具や家電に与えてしまう可能性があります。
特に注意が必要なのは、「水気を嫌う素材」と「コーティングされているもの」です。
絶対に使用を避けるべきもの・注意が必要なもの
- 水拭きできない家具・壁紙:紙製の壁紙や、白木(無塗装の木材)、桐ダンスなどは、水分を吸い込んでシミになります。界面活性剤が染み込むと変色の原因にもなります。
- 天然皮革(革製品):ソファやバッグなどの革製品に使うと、変色したり、革が硬くなったりする恐れがあります。専用のレザークリーナーを使いましょう。
- 液晶画面(テレビ・PC・スマホ):これが意外とやりがちです。液晶画面には特殊なコーティングが施されていることが多く、界面活性剤がそのコーティングを剥がしてしまう可能性があります。画面がまだらになったり、反射防止機能が失われたりするので、専用のクロスやクリーナーを使ってください。
- 大理石(天然):人工大理石はOKな場合が多いですが、天然の大理石は非常にデリケートです。中性とはいえ、成分が染み込んでツヤがなくなるリスクがあります。
- 畳:イグサが水分を吸い込みますし、変色やカビの原因になります。
- アルミ製品:これは主にセスキの注意点ですが、ウタマロの場合も長時間放置すると変色のリスクがゼロではありません。
「迷ったら目立たない場所でテストする」か、「専用の洗剤を使う」のが、大切な家財を守る鉄則です。
オキシクリーンとセスキどっちがいいの?

掃除好きの間で絶大な人気を誇る「オキシクリーン」。これも「セスキとどう違うの?」「どっちを買えばいいの?」とよく比較されます。
どちらも粉末で売られていることが多いので、混同しやすいですよね。
結論を言うと、「漂白・除菌までしたいならオキシクリーン」「油汚れ分解だけならセスキ」という使い分けになります。
オキシクリーン(酸素系漂白剤)
オキシクリーンの主成分は「過炭酸ナトリウム」です。水に溶けると、炭酸ソーダ(アルカリ剤)と過酸化水素(漂白成分)に分解されます。
つまり、アルカリの力で汚れを浮かせつつ、酸素の泡で汚れを分解・漂白・除菌するというトリプルパンチを繰り出します。
洗濯槽の掃除、衣類の黄ばみ取り、お風呂グッズのつけ置き(オキシ漬け)には最強のパートナーです。
セスキ炭酸ソーダ
対してセスキには、漂白力や発泡力はありません。あくまで「アルカリの力で油やタンパク質を溶かす」ことに特化しています。
ですが、セスキにはオキシクリーンにはないメリットがあります。それは「水に溶かしてスプレーとして常温保存できる」こと。
オキシクリーンは水に溶かすと酸素が発生し続けるため、密閉容器に入れてスプレーとして保存することができません(容器が破裂します)。
セスキなら作り置きができるので、毎日のキッチン掃除には圧倒的にセスキが便利です。
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ウタマロクリーナーとセスキどっちを掃除に使うべき?

基本スペックと注意点を押さえたところで、ここからは実践編です。
「この汚れにはどっち?」という具体的なシーン別の使い分けを、私の経験を交えて解説していきます。
ウタマロやセスキの水スプレーの作り方とコツ
市販のボトル入りのセスキも便利ですが、粉末から作る「セスキ水スプレー」は驚くほどコスパが良いので、ぜひ試してみてください。
作り方はとてもシンプルです。
コスパ最強!セスキ水スプレーの作り方
用意するもの:
・スプレーボトル(100均のものでOK)
・水:500ml
・セスキ炭酸ソーダ(粉末):小さじ1(約5g)
これらをボトルに入れて、粉が透明になるまでよく振るだけ。これだけで、市販品と変わらない洗浄力のスプレーが完成します。原価は数円レベルです。
注意点:
防腐剤が入っていないため、水が腐る可能性があります。一度に大量に作らず、2週間〜1ヶ月程度で使い切れる量を作るのがコツです。
一方、ウタマロクリーナーは基本的に原液で使いますが、先ほど紹介したように、床掃除などには「薄めて使う」のがプロの裏技。
バケツの水に溶かすだけでなく、空のスプレーボトルに水とウタマロクリーナーを「水:ウタマロ = 10:1」くらいの割合で混ぜて「薄めウタマロ」を作っておくと、二度拭き不要の簡易スプレーとしても使えますよ(こちらも早めに使い切りましょう)。
ウタマロクリーナーとセスキを混ぜる使い方は?
掃除に慣れてくると、「この二つを混ぜたら、界面活性剤の泡立ちとアルカリの分解力で、最強の洗剤になるのでは?」という誘惑に駆られることがあります。
ネット上でも実験している方を見かけますよね。
ですが、私の見解としては「混ぜるメリットはほとんどなく、推奨しない」です。
なぜなら、ウタマロクリーナーは「中性」で最も性能を発揮するように、絶妙なバランスで成分配合されているから。
そこにアルカリ性の高いセスキを混ぜると、液性がアルカリ側に傾き、ウタマロに含まれる中性用の界面活性剤の働きが不安定になる可能性があります。
また、とろみのあるウタマロとサラサラのセスキ水は物理的にも混ざりにくく、スプレーのノズルが詰まる原因にもなりかねません。
メーカーも推奨していません
基本的に洗剤メーカーは、他の製品と混ぜて使うことを想定していません。
予期せぬ化学反応や、素材へのダメージ(変色など)のリスクを考えると、自己判断で混ぜるのは避けた方が無難です。
セスキとウタマロを混ぜて使うとどうなる?
「混ぜるな危険(塩素系のような有毒ガス発生)」までのリスクはありませんが、実際に混ぜて使ってみた経験(実は私もやったことがあります…)から言うと、「どっちつかずの中途半端な性能になる」というのが正直な感想です。
セスキの強烈な油分解力は、ウタマロの成分で薄まることで弱まりますし、ウタマロの泡立ちや泡持ちの良さも、セスキ水で薄まってシャバシャバになってしまいます。
「洗浄力が2倍」になるどころか、「お互いの良さを消し合って0.8倍」くらいになるイメージでしょうか。
それぞれの特性を活かすなら、混ぜるのではなく、「重ね技」を使うのが正解です。
例えば、ひどい油汚れにはまずセスキを吹きかけて油を溶かし、その後にウタマロクリーナーで仕上げ洗いをして泡で包み込んで流す。
これなら、お互いの長所を最大限に引き出せます。
日常掃除はウタマロで頑固な油汚れはセスキ!
では、具体的な使い分けのファイナルアンサーを出しましょう。キーワードは「汚れの鮮度と種類」です。
ウタマロクリーナーが圧勝するシーン
- お風呂掃除全般:皮脂汚れと水垢、石鹸カスが混在する場所。中性のウタマロなら、バスタブも床も壁もこれ一本でOK。
- ダイニングテーブル:食べこぼし(油分)と手垢、ホコリ。ウタマロを薄めて拭けば除菌もできてスッキリ。
- トイレ掃除:床から便器まで。中性なので、クッションフロアやプラスチック部分を傷めにくいです。
- 窓ガラス・サッシ:泥汚れや排気ガスの汚れ(油性)にも対応。ただし、洗剤残りに注意してしっかり拭き取りを。
セスキ炭酸ソーダが圧勝するシーン
- 換気扇・レンジフード:長期間放置して酸化し、ベトベト・ギトギトになった油汚れ。セスキ水につけ置きするか、キッチンペーパーで湿布すると、油が石鹸のように溶け出します。
- コンロ周りの焦げ付き予備軍:油跳ねが固まりかけたもの。
- ドアノブ・スイッチの手垢:人間の皮脂は酸性なので、セスキで一発です。
- 血液汚れ:衣類についた血液は、セスキ水につけておくと驚くほど落ちます。
ウタマロクリーナーとセスキどっちがいい?違いを徹底比較の結論!
ここまで詳しく比較してきましたが、最終的にどっちを選ぶべきか、タイプ別に提案させていただきます。
- 1. 「とにかく家事を楽にしたい、ミニマリスト派」のあなた
迷わず「ウタマロクリーナー」を選んでください。コストは多少かかりますが、家中の洗剤をこれ一本に集約できるメリットは計り知れません。「どの洗剤を使おう?」と悩む時間すら断捨離できます。 - 2. 「コスパ重視、徹底的に油汚れと戦いたい派」のあなた
「セスキ炭酸ソーダ(粉末)」が正解です。数百円で数年分の洗剤が買えるコスパは最強ですし、キッチンの油汚れに対する威力はウタマロを凌駕します。自分でスプレーを作る手間さえ惜しまなければ、最高の相棒になるでしょう。 - 3. 「掃除マニアの私(そうじろう)のおすすめ」
ズバリ、「両方持ち」です。
普段の小掃除や、お風呂・トイレには「ウタマロクリーナー」の泡の手軽さを頼る。そして、キッチンの換気扇や五徳など、ここぞという強敵が現れた時には「セスキ炭酸ソーダ」を投入する。
場所も取らないセスキの粉末を一つストックしておくだけで、掃除の対応力が格段に上がります。ぜひ、この「二刀流」で、家中をピカピカにしてみてくださいね。
あなたの家の汚れがスッキリ落ちて、掃除の時間が少しでも楽しいものになりますように!
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